防犯まちづくりデザインガイド

防犯まちづくりデザインガイド

A Design Guide for Crime Prevention in Urban Development

本サイトは、『防犯まちづくりデザインガイド』(建築研究資料 No.134、2011年)の「Ⅱ キーワード編」をWeb化したもので、全38キーワードを掲載しています。中文版PDF《犯罪预防的社区营造设计指南》

本ガイドでは、ゲーテッド・コミュニティのように外部から人を遠ざける「閉じた防犯」に偏るのではなく、地域の人々の活動を促し、まちの活力を高めることで、犯罪や犯罪不安を減らす「開いた防犯」を重視しています。防犯を至上目的とせず、持続可能で暮らしやすいまちづくりの一環として位置づける考え方です。

38のキーワードは、まちづくりの進行に沿った4つのプロセス区分で整理しています。「A 土地利用・交通計画」「B 公共空間」「C 個々の敷地」「D マネジメント」です。計画・設計の段階から、その後の維持管理や住民の活動まで見据えることが重要です。

また、各キーワードには、防犯まちづくりの5原則を対応づけています。公共空間の見通しや明るさを確保する「視認性の確保」(Visibility)、人々の利用や活動を促す「活動の促進」(Activity)、公的空間から私的空間への段階を明確にする「領域の階層化」(Territory Hierarchy)、住民等の愛着や責任感を育む「わがまち意識」(Ownership)、犯罪の誘発要因を減らし被害対象を守る「対象物の強化・回避」(Target Hardening)です。

防犯まちづくりデザインガイド 表紙

A 土地利用・交通計画

  1. A-1 ウォーカビリティ
  2. A-2 土地・建物用途の複合化
  3. A-3 道路の段階構成
  4. A-4 パーミアビリティ
  5. A-5 クルドサック・袋小路
  6. A-6 コモンスペース
  7. A-7 まちの顔
  8. A-8 まんなかの広場
  9. A-9 アクティブゾーン
  10. A-10 角地の利用
  11. A-11 住宅の多様化
  12. A-12 接地階の利用
  13. A-13 街並みのルール
  14. A-14 歴史や文化への配慮

B 公共空間

  1. B-1 施設計画への住民参加
  2. B-2 アイデンティティ
  3. B-3 サードプレイス
  4. B-4 まちの縁側
  5. B-5 歩車共存
  6. B-6 領域境界の演出
  7. B-7 見通しの良い公園
  8. B-8 街路灯・防犯灯
  9. B-9 サイン
  10. B-10 耐バンダリズム

C 個々の敷地

  1. C-1 公共空間に向く窓
  2. C-2 家あかり
  3. C-3 見通しの良い住宅外構
  4. C-4 フットパスとのつながり
  5. C-5 透過性の高い店舗
  6. C-6 オープンカフェ/キオスク
  7. C-7 死角の解消
  8. C-8 足場の除去

D マネジメント

  1. D-1 エリアマネジメント組織
  2. D-2 維持管理活動への参加
  3. D-3 顔見知りの関係づくり
  4. D-4 表出・花
  5. D-5 イメージ
  6. D-6 未利用地の創造的活用

防犯まちづくりのストーリー

以上のキーワードを実際の市街地に適用する際には、個々のキーワードをばらばらに用いるのではなく、実現したい市街地像の「ストーリー」を描き、必要なキーワードを選択して組み合わせることが重要です。この「ストーリー」は、防犯だけでなく、景観や環境などにも配慮したものであることが望まれます。

ストーリーの設定に当たっては、A~Dの各プロセス区分にまたがってキーワードを選択し、まちづくりの初期段階からマネジメントまでを見通す連続的な視点が求められます。また、防犯まちづくりの5原則の組み合わせにも配慮することが望まれます。

  1. ストーリー① 緩やかに視線のつながるまち
  2. ストーリー② 夜も安心して歩けるまち
  3. ストーリー③ みんなが集まる公園のあるまち
  4. ストーリー④ 多様性のあるまち
  5. ストーリー⑤ わがまち意識を持てるまち